Secret Story ♯アクアマリンreverse♯【特別編】
瀬名さまは、魔女一族だからわたくしの気持ちには応えられないとおっしゃった。
けれど―――――。
それは、わたくしを『好き』ではないからという理由ではなくて……。
わたくしを受け入れることができないからではなくて……。
そんな否定のされ方なんて…………。
「そんなの関係ありませんわ。
わたくしは、瀬名さまのお心に惹かれました。
あなたの魂に惹かれたのです!!」
「そこから先は言うな!!」
瀬名さまはわたくしの口を大きな手で封じます。
ですが……これは負けません!!
わたくしのこの気持ちだけは譲れません!!
わたくしのこの気持ちはわたくしのものです。
だから……だから言います。
瀬名さまの想いを……。
わたくしは塞いでいた瀬名さまの手を力いっぱい口から遠ざけ、一息に言います。
「いいえ、いいえ、わたくしはあなたが好きです」
「……っく!!」
「!!」
告げたわたくしの言葉。
瀬名さまの思いの丈をはきだした瞬間でした。
わたくしの唇は何かに塞がれます。
「ん……んんっ」