Secret Story ♯アクアマリンreverse♯【特別編】
わたくしは瀬名さなのお言葉が理解できず、瞬きを繰り返しました。
そんなわたくしを見る瀬名さまは、にこりと穏やかな微笑みをくださいました。
「うん。
両親は知ってる。
そもそも、姫ちゃんをひとりにしたくないと言い出したのは、わたしだからね」
「そう…………なんですか?」
「そうなんだよ」
「…………っつ」
わたくしの問いかけに、瀬名さまはこくりとうなずかれました。
当たり前だと言わんばかりのその言葉で……恥じらいもなくおっしゃられたその言葉で、わたくしの方が恥ずかしくなってしまいました。
顔が一気に熱を帯びます。
きっと、わたくしの顔は真っ赤でしょう。
そんなわたくしを知ってか知らずか、瀬名さまはさらにお話を続けられるのです。
もちろん、その後のわたくしの反応は目に見えているのですが――――。
「……これからどうしようか」
そう言って、瀬名さまは苦しそうに話されます。
どうって、何がですの?
わたくしが眉根を寄せれば、瀬名さまは苦笑を漏らされます。
「姫ちゃんとは隣の部屋だね。
わたしが行こうと思えば、すぐに夜這いができるわけだ」
んっなっ!!
夜這いって!?