純粋な愛
自由になったって
君の温もりを忘れられない
僕はいつの間に
君に
依存して
しまったんだろう
重い扉の前に着いた
でも僕の力じゃ
どうしたって開かなくて
精一杯の声で言った
__開けて、やっぱり君が
いないとダメなんだ。
数回言うと
重い扉が開いた
君はいつもみたいに
僕を一撫でして
__おかえり。
そう言って笑った
僕は情けなくて
少しうつむく
家出をしたのに
一日すらダメだった
半日が限界だった
君が恋しくて
やっぱりダメだった
君は久しぶりに
僕を抱き上げて
部屋に入った
部屋に居ると
思っていたダレカは
居なかった
君は夕食にカリカリを
出してくれた
いつもと同じが
逆に心地よい
その日は君が
早く寝る日でもなかったけど
僕は君のベッドで
君が来るのを待った
君は
__今日は甘えん坊だね。
そう言って
何も追求せず
一緒の布団に潜った
僕はもう
家出しようなんて
思わなくなった