純粋な愛





あの日から平凡な日々が続いている


僕は相変わらず
君に優しさを与えてもらうばかり



最近知ったことがある
優しさっていうのは
愛の一部分だということ


僕は君に愛されている
だからぬくもりを、優しさを
与え続けてくれる


僕はこれが
当たり前のことではないことを知っている
誰でも僕に愛を
与えてくれるわけじゃない


でも君さえいれば
君さえそばにいてくれれば
僕はこれからも生きていける


君も少しは僕と同じように
思っていてくれているだろうか


僕がそばにいてほしいと
思っていてくれているだろうか


そして僕は君に
与えることができているだろうか
ぬくもりを、優しさを



それは君にしかわからないことだ


いつか、教えてほしいと思う
僕が君に与えているものがあったこと












ひとつ、あの日から変わったことがある
あの薄紫の花が
君の部屋からなくなったことがない


僕が持ってきた花は、枯れてしまった
けれど、君が持ってきては花瓶に挿す





そして、この前新しい花とともに
ハナヤの店員さんもやってきた


僕を見ると背中を一撫でして
これからよろしくな、と言った


その言葉の意味はよくわからなかったけど
いつの日かのダレカより
ずっと気持ちよかった


まあ、君が撫でる手が一番だけどね






これからもずっと君と僕の生活は続いていく



君は僕にぬくもりを与えながら
僕も君にぬくもりを与えながら
そうしてずっと生きていくのだろう































しばらくして君と僕のほかに
一緒に生きていくヒトができるのは
また別のお話






< 23 / 24 >

この作品をシェア

pagetop