純粋な愛


その日は
昼間から暑くて
夜も蒸し暑かった





君は鼻歌を歌っている




大体いつも
同じ曲




僕はわくわくしながら
夕食を待った







…けど
いつもと同じ
カリカリだけだった




どうやら
お店が
閉まっていたらしい






ごめんね、と謝る君に
僕はしょうがないなあ、と
言いながら食べ始めた







僕と君が
夕食を食べ終えた時
突然君の電話が
鳴った




君は嬉しそうに
電話を取ると
隣の部屋に
こもってしまった




扉ごしに君の
嬉しそうな声や
笑い声が聞こえる










…なんだか
置いてきぼりだ。







その日は
いつぶりだろうか
温もりが恋しくなった



















その日から君はたまに
隣の部屋に
こもってしまうようになった






それから
外で調達する日と
星をちりばめる夜が
格段に減った




僕はますます
温もりが恋しくなった





心からなにかが
抜けていくようだった




でも僕は
君と暮らし続けた












__行ってくるね。







その言葉と
頭の一撫では
相変わらずくれたから





















ついに
君が一晩
帰ってこない日がきた




覚悟はしていた




でも
真っ暗な部屋が
君がいない夜が
こんなに
寂しいものなんて
思いもよらなかった







僕は星を
ちりばめたかったけど
丸い機械の使い方なんて
知らなくて
君のベッドで朝が来るのを
ひたすら待った




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