純粋な愛
朝
いつも君が
起きる時間より少し早い時
君が重い扉を開けて
帰ってきた
いつものように僕には
ホットミルクと
昨日の夜
食べることのできなかった
カリカリを出してくれた
君は朝なのに
外で調達したものを
食べていた
食べながら
__昨日はごめんね。
僕の体を
優しく一撫でした
__僕、とても
寂しかったんだよ。
君はそれをわかってる?
伺うように見つめると
君は笑った
わかってない
君は
ちっともわかってないよ
ひとりの夜は今まで
何度もあったのに
君と
過ごし始めてから
初めてのひとりの夜が
堪らなく寂しかったんだ
そんな気持ち
君は
知らないでしょ?
笑ってはぐらかしたり
するんだから
僕はその日
家出することを決めた