恋愛野獣会
私の一番の親友であり、ライバルである桜子は世界的に有名な電気会社の娘だ。



「べ、別に」



桜子に言われて私はシャキンッと背筋を伸ばす。



「あらあら、無理なさらないで? なんでも、お父様の会社が危ないって聞きましたわよ? 明日香さんも気疲れなさるんでしょう?」



わざと大きな声で、クスクス笑いながらそう言う桜子に、カチンッとくる。

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