恋愛野獣会
ニコニコしながら言う優人先輩は本当に無邪気というか、空気が読めていないというか。




白夜先輩はあきれ顔のまま私を促し、入って右手の壁を手で押し開けた。



「うえぇ!?」



ちょうど青葉さんが立っていた真後ろ辺りの壁。



そこを手のひらで押すと、コロコロと音を鳴らしながら壁の中へとめり込んだのだ。



まるでからくり屋敷。



そう思って口をアングリと開ける。



「冷蔵庫、ここだから」



と、コの字方に凹んだ壁の左側を指差す白夜先輩。

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