恋愛野獣会
そんな事を思いながらトロトロと自室のドアに手をかけると、「言いたいことがあるなら言え」と耳元で声がして、思わず悲鳴を上げてしまった。



気がつけば、白夜先輩が部屋のドアにトンッと手を置き、そちらへ向けて体重をかけている。



これじゃドアが開かない。



「べ、別になんでもないです」



スッと身をそらせて言うと「嘘つき」と冷たい声が振ってくる。



「言えよ」



先輩の手の平が私の頬を包み込んで、キュンッと胸の奥が悲鳴をあげた。
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