恋愛野獣会
―白夜―

明日香が、自室へ戻ってドアを閉める音がここまで聞こえてきて、胸がチクッと痛んだ。



明日香は悪くない。



あいつはなにもまだ知らないんだ。



ただの八つ当たり、最低だ。



大きなため息をついて、机に両肘を立てその手に頭を乗せた。



クシュッと前髪を掴んで自分の愚かさにまたため息。



2人とも子供だったんだ。



俺も、光輝も。
< 276 / 501 >

この作品をシェア

pagetop