恋愛野獣会
☆☆☆

「明日香さん、もう大丈夫ですの?」



教室へ入ると真っ先に桜子が心配顔で声をかけてきてくれる。



「うん。一気に熱が上がって一気に下がった感じ」



「よかったですわ」



ホッとしたように微笑む桜子。



「そうだ、今日の放課後一緒に買い物に行きませんこと? お父様の誕生日が近くて、色々見たいんですの」



「誕生日なんだ……」



桜子の父親には、うちの家庭も随分とお世話になっていた。



できれば一緒に行きたい。
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