恋愛野獣会
白夜先輩の言葉で疑問が晴れる。



そっか、この子を助けたんだ。



「あなた中学生? どうしてこんな時間にこんな場所に来るのよ」



ユカさんは、今度はあきれ顔でそう訊ねた。



すると、今まで俯いていた少女は顔をあげ、「家の猫が逃げたの」と、小さな声で言った。



猫を探してたんだ……。



狭いところに隠れるのが好きな猫だがら、裏通りのどこかに迷い込んでしまったんだと考えたらしい。



「迷惑かけてごめんなさい」
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