恋愛野獣会
私が言うと、桜子は更に頬を染めて体をくねらせ、


「そぉんな事ないですわよ、明日香さんも頑張れば万が一、臆が一に優勝する可能性はあるかもしれませんわぁ?」


と、上機嫌。



だけどやっぱり、人を見下すことだけは忘れていない。



そんな桜子の自慢話を聞きながら、私はポケットの中のバッヂをキュッと握り締めた。



タケル君……。



今日ダンスをするかどうかは別として、看病してもらって以来会っていないことが気がかりだった。



お粥まで作ってくれたのに、ちゃんとお礼も言えていない。



だから、パーティが始まる時にはちゃんとバッヂを付けて行こう……。
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