恋愛野獣会
「べ、別にタケル君はただの友達だし」



「そっか。じゃあ……」



白夜先輩の手の力が少しだけ抜ける。



その分だけ体を離すと至近距離に先輩の顔があって、余計に恥ずかしくなった。



「俺と付き合え」



え――…。



時間が止まった。



呼吸も鼓動も、全部が停止した。



「な……に?」



「聞こえなかった? 俺と、付き合えって言ったんだけど」



ニコッと微笑む先輩。



止まっていた鼓動が激しく打ち始める。
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