恋愛野獣会
「銀髪の……男?」



「そうですわ。白夜先輩によく似た方だと言ってましたわ」



そう報告すると、4人はそれぞれ目を見交わせ「もう来やがったのか……」と、呟いた。



それでも動こうとしない4人に、痺れをきらして拳を作って壁を叩いてしまった。



バンッ!



とすごい音が響き、何も殴ったことのないわたくしの手はジンジンと痛む。



「なに、ぼーっとなさってるの!? 明日香さんが連れていかれたのですよ!?」



その怒鳴り声で、ハッとしたようにようやく動き始める4人。



「わりぃ。サンキュな」



わたくしの横を通り過ぎる瞬間。



白夜先輩はそう言い、わたくしの頭をポンッと撫でた。




その手のひらは前と変わらず暖かくて――わたくしは満面の笑みで、頷いたの。
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