恋愛野獣会
「ここで女の子が死んだの」


え――…。



畳の一部。



腐敗が早く進んでいるように見えるその場所の前で、ユカさんは言った。



「カヤって名前のね。白夜君の妹よ――」



白夜先輩の妹――?



「その子はねそっくりなの。あなたと、そっくり……」




なに、言ってるの?



そんなハズない。



妹の話しなんて、私知らない。



聞いてない。



呼吸が荒くなり、後ずさりするとすぐにユカさんに捕まってしまった。



「ほら見て、そっくりでしょ?」



そう言って目の前に出された一枚の写真……。



白夜先輩と光輝先輩の間に立って微笑んでいる女の子――。



「まるで生き写しみたいでしょ? ……でもね、彼女は……カヤは死んだの。この場所で。



残酷に、殺されたの――」
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