恋愛野獣会
「教えてくれ。お前と一緒にカヤをここへ閉じ込めたのは、誰だ?」



「……さぁね」



クスッと笑って、吟さんはそのまま部屋を出て行ってしまった。



静まり返る室内。



ムシムシと暑いのに、誰もその場から動こうとはしない。



そして、白夜先輩の視線は黒く変色した畳を見つめていた。



カヤさんが死んだ場所――。



「なぁ……」



沈黙を破ったのは光輝先輩だった。



『なぁ』その言葉は私へ向けられた言葉なのだと理解して、「え?」と首をかしげる。
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