恋愛野獣会
これほど家に帰りたくないと思ったのは、これが始めてだ。



立ち上がっても体はナマリのように重たく、ため息がこぼれる。



「明日香ちゃん」



青葉先輩の声が聞こえてきたのは荷物を手に持ったときだった。



顔を上げると、あの綺麗な顔が教室の入り口で微笑んでいる。


< 50 / 501 >

この作品をシェア

pagetop