初恋の続き

最初で最後のデート

自転車の後ろに 私が乗って
「どこに行こうか」と笑いかける

あなたは迷わず
6年前に約束した
映画館に行こうというの


あなたがその約束を
覚えていたことに驚きつつも
数年ぶりに再会したあなたが
こんなに近くにいることが嬉しくて
なんだか少しだけ 泣きたくなった


本当に 楽しかったの
こうやって あなたと並んで歩くことは
もう二度とないと思っていたから…

どれくらいの間
こんな時間を夢見てたでしょう


昔よりずっと
背の高くなったあなたと
こうして一緒に並んで
思い出話なんかに華を咲かせて
アーンなんて 食べさせ合ったりして
こんな時間が 永遠に続けばいいと思った

片思いのデートだとしても
幸せだったのよ
とても…


お願いだから
あなたも私と同じ気持ちでいてと
また あなたが私を好きになってと
そう 心の中で叫びながら
私はあなたの前で 笑ってみせた









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