誠の桜に止まる蝶~番外編~
「蝶?どうしたの?」

私が一人桜の木の下に座っていると沙織が話しかけてきた。

「ん?いや、現代のこととか思い出したの。」

「蝶の生まれた場所のことね?」

「うん。うちにもこんな綺麗な桜の木があったから。」

「そっか・・・蝶寂しいの?」

「え?」

「なんか寂しそうな顔をしてるからさ。」

「んー寂しいっていうよりも、私どうして時をとんだんだろうなって思ったの。」

「時をとんだ意味、か・・・」

きっとなにか運命があってとんだんだろ思う。

だけど、それはなんなのだろうかとおもわず考えてしまうときがある。

「蝶、気づいていないだけでもう答えはでているよ。」

「え?」

私は驚いて沙織の顔を見る。

沙織は優しく微笑んでいる。

「答えって?」

「それはあなたが見つけなきゃ。私ができるのは、あなたを答えへ導くことだけよ。」

「導く・・・・」

「大丈夫。もうすぐわかるから。」

そう沙織が言うと強く風が吹く。
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