誠の桜に止まる蝶~番外編~
「ほら。風が変わった。もうすぐわかるよ。」

「もうすぐ・・・」

「うん。あ、私歳三のところ行ってくるね。今夜の巡察ついてくことにしかたらさ♪」

そう言って沙織はいなくなった。

沙織は不思議な女の子だ。

それはたぶん神秘的な力のせいでもあるのだろう。

だけどそんな沙織が私は大好きだ。

そう思ってまた桜を眺めていると後ろから目隠しされる。

「え?総司?」

「正解♪よくわかるね。」

「だって総司の気配はわかりやすいもん。」

「いったい俺はどんな気配してるんだろう?」

そう言って総司が隣に座る。

こうして一緒にいると落ち着く。

「今日は夜の巡察かあ・・」

総司が少しめんどくさそうにつぶやく。

「あたしもだよ。それと左之さんと一君とだったよね?あ、沙織も行くって言ってたよ?」

「沙織もくるのかあ・・・・騒がしくなりそうだな。」

「え?」

「沙織はここらへんじゃ有名人だからね。」

「あ、そっか・・・」

沙織は神無月家当主だ。
だからさまざまなことに通じている。

だからここら辺を歩くとよく呼び止められる。

「まあ左之さんがうまく盾になってくれそうだけどね。」

そう言って総司が楽しそうに笑う。

「左之さんも土方さん並みに過保護だもんね。」

以前沙織が浪士に絡まれた瞬間に浪士を数名気絶させたほどの過保護ぶりだ。

ある意味すごい←
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