誠の桜に止まる蝶~番外編~
「私やっぱりこの恰好似合わないかな?」

「いや、すごく似合ってる。だからほかのやつに見せたくないんだよ。」

そういうとまた沙織は頬を赤く染める。

「もう・・・」

そんな姿がかわいくてまた口づける。

「んっ・・・左之さ・・・」

「沙織。佐之助って呼べ。」

俺はそっとそうささやく。

「佐之助さ・・・ん・・・」

俺らはそのまま何度も口づけを交わした。

「沙織。愛してる。この先何があっても絶対離してやらねえからな?」

「私だって離さないからね?」

そう言ってお互い微笑みあう。

「これからはちゃんと佐之助って呼べよ?」

「うん・・・・でも・・・は、恥ずかしい・・・」

そう言いながら少し顔をそらす。

そんな沙織の頭を手で支えてこちらを向かせる。

「ちょっ!!」

「大丈夫だ。そのうち慣れる。」

「もうっ!佐之助さんのばか・・・」

恥ずかしながらも名前を呼ぶ沙織を一生大切にしようと改めて思った。
< 156 / 166 >

この作品をシェア

pagetop