誠の桜に止まる蝶~番外編~
「総司。お前どこから出てきたんだよ。」

原田さんが苦笑いで尋ねる。

「すぐそこからだよ?さあ、甘味屋に行こうか?早くしなきゃ土方さんに見つかるよ?」

「ったくお前は本当に・・・さあ、蝶、行くぞ?」

原田さんが笑顔でこちらを見る。

「はいっ!あ、ちょっと待っててください!!」

私は急いで一番近い山崎さんの部屋にそっと詩集を置く。

「なにやってるの?」

沖田さんが不思議そうにこちらを見る。

「なんでもないよ?さあ、総司、原田さん行きましょっ?」

私はうきうきしながら歩き出した。

こうして不思議な終わり方でかくれんぼは幕を閉じた。
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