誠の桜に止まる蝶~番外編~
「ふう。」

私はやることがなく庭を歩いていた。

なぜか今日の屯所は隊士たちまでいない。

なんかあるのかなあ・・・

「そうだっ!」

私は近藤さんの部屋に向かう。

すると部屋から二人の声が聞こえた。

「・・・・だから・・・を・・・だな・・でどうだ歳。」

近藤さんがなにやらひそひそと土方さんに話しかけている。

「そうだな・・・は・・・で・・・蝶には内密にだな。」

わたしには内密に?

おもわず勢いよく扉を開ける。

「「うわっ!!」」

二人の声が綺麗に重なる。

「今私の話してなかった?」

「ったく蝶!てめえはなんで毎回毎回急に開けるんだよ!!」

土方さんが少し慌て気味に怒る。

「話を逸らさないで!!!今私の名前言ってたでしょ?」

「いや、そのだな蝶ちゃん・・・」

近藤さんがしどろもどろに答える。
< 36 / 166 >

この作品をシェア

pagetop