誠の桜に止まる蝶~番外編~
君は気づいているだろうか?

俺が君の名を呼ぶときに願いを込めていることを。

蝶、とはすぐに居なくなる生き物だ。

そしてちよもまた儚い生き物だ。

だから守りたくなる。

「んっ・・・」

蝶が少し寝ぼけてこちらをみる。

「そうじ・・・?」

「おはよう蝶。よく眠れた?」

「んっ・・・総司、起きてたの?」

まだ眠いのか目がとろんとしている。

「蝶の寝顔見ていたんだよ♪」

「もう、意地悪・・・・だけど、好き・・・」

そう言って蝶はまた眠ってしまった。

「はあ・・・だから蝶は反則しすぎだって。」

俺はおもわず苦笑いをこぼす。
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