誠の桜に止まる蝶~番外編~
「「え?」」

二人は同時に後ずさる。

「平助、土方さん。蝶のためですよ?だからねっ?」

総司は新八さんに目配せをする。

新八さんは2人をがっちりと捕まえる。

「「いやだあああああっ!!!!!!」」

二人の悲鳴が屯所中に響いた。

「ほら女の子の蝶が手伝ってくれなきゃ完成しないよ♪」

「う、うん・・・」

私は総司の笑顔に押し切られて準備を手伝った。

そして二人の女装が完成した。

「うわあ・・・・かわいい。」

おもわず私は2人をみてつぶやいた。

2人は動きやすい様に私と同様の巫女服を着ている。

近くの神社から借りてきたらしい。

「ったくなんで俺が・・・・」

土方さんがぶつぶつと何かをつぶやいてる。

「おい。平助お前案外きれいだな・・・」

新八さんが少し赤くなりながら見ている。

「や、やめろ新八!!俺は男は嫌だ!!!」

平助君が新八さんを殴っていた。

私は一仕事終えてぺたりと座り込む。

すると原田さんが頭を撫でてくれた。

「よくやったな蝶。これで夜の巡察はばっちりだ。」

面白そうに二人をみながらつぶやく。

「あはは・・・・」

私は苦笑いをこぼすしかなかった。
< 87 / 166 >

この作品をシェア

pagetop