誠の桜に止まる蝶~番外編~
「新撰組だ!!御用改めである!!!」

今日も私たちは巡察で浪士と出くわし、切りあいになった。

そして、すべての敵を斬り終える。

「終わったなあ・・・」

原田さんが背伸びをしながらつぶやく。

「そうですね。」

私はどっと疲労感を覚えながらつぶやく。

ずきっ

「痛いっ!!」

手首が痛くておもわず私は悲鳴を上げる。

「蝶?」

原田さんが不思議そうにつぶやく。

「あ、いえ、手首痛めたみたいで・・・」

私はえへへと苦笑いをこぼす。

「どれ、みせてみろよ。・・・うわあ・・・これはひどいな。」

私の手首は真っ赤に腫れていた。

どうしよう・・・これじゃ剣持てないなあ・・・

そう考えていると誰かにそっと手首を持ち上げられる。

「へ?」

私は驚いて手の主をみる。

「あ、あなたは?」

彼女はにっこりとほほ笑み、そして私の手を癒す。

「癒しの力っ?」

「もうこれで大丈夫よ。」

彼女はそう言ってまた優しく微笑む。
< 95 / 166 >

この作品をシェア

pagetop