セイントロンド
・断罪の聖女
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夜が深けた。
これからは魔女を狩る使徒達の時間。
「…アメリア様……」
心配そうに私を見上げるメアリーに笑みを向ける。
「…大丈夫、へまはしない」
これから魔女狩りに出る私を案じるメアリー。
いつも不安そうな顔をするんだから…
魔女狩りに出る私を教会の人間はあまり良く思っていないみたいだ。
ワルプルギスの夜に肝心の聖女が死んでしまったら意味ないからね。
私は首にかかるペンダントを握りしめた。
…母さん………
どうか御加護を………
純白ではなく漆黒のコートを纏い、銀銃を腰へとしまう。
「行ってくる」
「行ってらっしゃいませ。………お気をつけて…」
心配そうなメアリーに背を向け、私は部屋を出た。