セイントロンド
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バスルームを出て、聖服に着替えていると、メアリーが帰ってきた。
「アメリア様!?
何をしているのですかっ!!」
メアリーが怒ったように声を荒げる。
「何って…ミサの準備」
メアリーは何を怒ってるんだ…?
「あ、それから今日は星読みの巫女達に呼ばれてるから、帰りは遅くなる」
たんたんと予定を上げると、メアリーの肩が小刻みに震えていた。
「メアリー…?」
一体何があっ………
「もっと自分を大切にして下さい!!!」
発せられたのは理解の出来ない言葉だった。
何を突然…一体どうしたっていうの…?
メアリーは何に怒ってるの?
「あなたは熱があります。あきらかに顔色も悪いです。もっとご自分の痛みに敏感になって下さい!!」
私の…痛み……?
痛みなんてあっただろうか?
確かに熱っぽいし体も怠い。でもそれは……
「メアリーには関係の無い事でしょう?」
なんで他人の心配をするの?なんで他人の体を気遣うの?
「…っ!!!!」
私の言葉を聞いたメアリーは泣いていた。
なんで…泣いてるの……?