セイントロンド


「………grace…wish…sadness…pleasure…hatred」

祈り、願い、悲しみ、喜び、憎しみ…


全ては表裏一体。
全ては同じ所にあり、全ては反するもの。


この世界には沢山の祈りや願い、悲しみ、喜び…そして憎しみに溢れている。


だからこそ人は魔女の誘惑に負け、悪魔となる。


悪魔にされた人間は魔女の操り人形だ。


でも……
誘惑に負ける事が本当に弱さなのだろうか…?


生きたい、こう在りたい。そう何かを願い、それを叶えてもらえる可能性があったとしたら…?



「願ってはいけない?誰が決めたの…?」


母さんは生きたいと願った。だから最後まで力は解放しなかった。


聖女の力は…
自らの命の時間を対価として使う。


解放はその時間を全て捧げるに匹敵する力。


それを恐れて何がいけないっていうの…?


それを異端とするこの世界は本当に……
守るだけの価値がある?









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