セイントロンド
《カインSide》


「アメリア!?って…」


寝てる………
この状況でって言いたいとこだけど……


あの銃…魔女狩りの日にあった奴のと同じだった。


まさかとは思ったけど…



「あの力……あれが聖女の力………」


聖女はいつか訪れるワルプルギスの夜、大魔女を封印する神の御使いだと言われている。


その聖女が魔女狩りをやるのか?


世界を救う存在だと言われるアメリアをあの神父は何で邪険にする?


わからない事ばかりだ…


「なぁ…どうしたらお前を守れるんだ…?」


腕の中で眠るアメリアを優しく壊れ物を扱うように抱きしめる。


「もっと弱い部分を見せろよ…」


出なきゃ…お前の事を分かってやれねぇだろ…


「頼むから…一人で何でも抱えようとするな…」


守りたいんだ……
守るから……………


そう決意して眠るアメリアを抱き上げる。



起こさないようになるべく静かに部屋へと向かい歩き出したのだった。










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