セイントロンド
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「…っ…………」
伸ばした手が誰かに握られた。
驚きで目を覚ますと、そこには心配そうに私を見下ろすカインがいた。
「…あ…カイン……」
「あ…じゃないだろ!体は大丈夫なのか?」
あ…カインが私の手を握ってる……
カインだったんだ……
届かないと思った私の手を掴んでくれた人…
「お、何か良いことでもあったのか?」
…どうやら私はにやけていたらしい。
「なにも。それよりここは…」
…どこなんだろう。
私の部屋じゃないし……