セイントロンド
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「メアリー、ただいま」
「アメリア様!!」
自分の部屋へと帰ると、メアリーが走り寄ってきた。
泣いたのかな…目が腫れてるし赤い。
「あぁ…よかったです!!アメリアが戻ってきてくれて…心配しました」
涙をポロポロと流すメアリーに私は首を傾げる。
どうして…
私はカインやメアリーにいつ"心配"というものをかけたの?
「生きていてくださって…本当にっ…」
嗚咽で言葉を詰まらせながら、メアリーは笑みを浮かべた。
「…私の事であなたが泣かなくたっていい」
ぎこちなく笑みを浮かべ、メアリーの頭を撫でると、メアリーは「はい」と言って笑みを浮かべた。
「それでも…ご無事でよかったです。アメリア様、ゆっくり体を休めて……」
―トントンッ
メアリーの言葉を遮り、部屋を誰かがノックする音が響き渡った。
「入って」
扉に声をかけると、扉がゆっくりと開いた。