セイントロンド
「命を賭け、私達を守ったのは誰?」
「それはっ………」
一歩、また一歩と近づく私から逃げるように聖職者達はあとずさる。
「使徒達に守られたのは私達。彼等の命を…私達が侮辱する事は絶対に許されない」
同じ人なのに……
何故背負うモノの重さは違うんだろう…
「最後まで戦った彼等が、汚いなんて…万死に値する。撤回して」
「す、すみませんでした!!」
「お、お許しを!!!」
使徒達が床に額をつけ懺悔する。
「…もういい、中へ」
私は使徒達から背を向け扉の前へと向かった。
「ご案内します」
伝令役の男が扉を開け、部屋の中へと誘う。
そんな私達の後ろを何故かカインもついてきた。