言葉で伝えて



ご飯を食べて、お風呂に入り、今は晴と一緒にベッドの中。


あれから晴は、何事もなかったかのように、いつもの晴に戻ってた。



なんだか、結局何を言おうとしたのか、わかんなくなっちゃた。


急に不安になって、携帯のアラームをセットしている晴に、私は抱きついた。



「…ねぇ晴。海、本当に嬉しかったよ。
海行きたいって言ってたの、覚えててくれたんだね。

それで…何を言いかけたの?」



私の問いかけに、晴は携帯を閉じて私を抱きしめた。


そしてなにも言わず、私にたくさんのキスを落としていく。


おでこ、ほっぺた、唇に甘いキス。


首筋、胸、お腹…。


いつも私の問いかけに、こんな風に甘い雰囲気でごまかす。


もう一度聞けばいいんだけど、あまりの気持ちよさになにも言えず、吐息だけが漏れてしまう。


私の服をゆっくり脱がし、晴も服を脱ぎ捨てる。
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