言葉で伝えて
五年前、高校の卒業式で百合が俺に告白してきた。


俺は百合の事を全く知らなかった。


でもなんとなく付き合ってもいいかな、と思ったんだ。


保育士になりたいらしい百合とは、違う大学で。


最初の半年くらいは、ただなんとなく付き合っていた。


デートなんてめんどくさくて、いつも俺のアパートに呼んだ。


百合が大学の話や、友達の話を楽しそうにするのをいつも聞いていたら、なんか俺まで楽しい気分になれた。


どんどん好きになった。


そして付き合って一年くらい経ったある日


「今日からお世話になるね!!」


とかって…。百合がうちに引っ越してきた。



ただ純粋に嬉しかった。
< 17 / 25 >

この作品をシェア

pagetop