RAIN DROPS -初めての恋-




授業中の天音くんはやっぱり、いつも通り机に俯せのまま、眠りに落ちていた。


どの先生も天音くんを放置していて、しかも一番後ろの席になったせいでますます目立たなくなっていた。


すぅー、すぅー、と寝息をたてている天音くんの腕の隙間から、気持ちよさそうな寝顔がのぞいていた。


今日も晴れてるから、窓際の居眠りは気持ちいいよね。


その寝顔がかわいくて、あたしは小さく笑った。


その姿を、亜美が見ているなんて知らずに――。









今はお昼休み。

屋上では、心地よい風が頬をかすめる。

そんな中で、あたしは亜美の尋問を受けていた。



「ねぇ、好きなんでしょう?」

「だから、分かんないの!」

「えぇ~??」



さっきから、おんなじことの繰り返し。

一体亜美は何回同じことを言わせるんだろ…。




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