RAIN DROPS -初めての恋-




「俺の家はちょうど、笑花ん家と学校の間。」


あたしは“ちょうど間”の場所を思い浮かべた。



天音くんのお家……。

傘を貸してくれたときは、近いって言ってたのに。

全然近くないじゃんか…。



それなのに傘を貸してくれた天音くんの優しさに、あたしの胸はキュンと音をたてた。




天音くんは、よく分かんないときに唐突なことを言うから、やっぱり不思議な人だ。


でも、そんな雰囲気だから気兼ねしなくていいし、あたしを温かくさせてくれる。


天音くんの考えていることは、まだよく分からない。

だけど、天音くんはあたしの思ってる以上にいろんなことを深く考えてるんだと思う。




「だから俺、笑花を家まで送ってあげる。」




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