RAIN DROPS -初めての恋-




ある日の昼休み。

亜美とあたしの席でお昼を食べながら、尋問の真っ最中。

天音くんは学食なのか、左隣の席は空いていた。

聞かれてしまうことはない。



「最近、どうなのよ?」

「どう、って言われても…。普通だよ…」

「ふーん?」


ニヤニヤする亜美の顔を見て、あたしは恥ずかしくて、真っ赤になった顔を両手で隠した。



「この間、また一緒に帰ってたでしょ?」

「ゔっ」


見られてたのかぁ…。


「バイト先から、二人がいい雰囲気なのが見えたんだけどなぁー?」

……普通に二人で雨の中、お話しながら帰ってるだけだもん。


ちょっと膨れっ面をしたあたしを見て、亜美は楽しそうに笑ってる。


「告っちゃえば?」

「やだよっ!」


何回こんな話をしたことか…。




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