RAIN DROPS -初めての恋-

「えみ…か…？」


走って追いかけて来てくれたのか、隣には息が上がった亜美がいて。


「泣いて…いいよ…？」




あたしは亜美の前で、まるで子どものように声を上げて泣いた。


天音くんを好きになってから…人を好きになって初めて、涙を流した…。



亜美はそんなあたしの背中を、ずっとさすってくれた…。



亜美、ありがとう…。

たくさん思ったけど、涙に溺れて言えなかった。

亜美がいてくれて、良かった。





あたしは告白もしないで、
噂で失恋してしまったんだ…。


心臓じゃなくて、心が痛いんだと思った。



―――『初恋は実らない』って誰かが言ってた。


あたしの“初恋”もうは終わっちゃったんだ…。