RAIN DROPS -初めての恋-
初めてのキス
「本日も晴天なりー!」
あたしは元気よく、亜美に話しかけた。
一瞬不安気な表情をした亜美だったけど、何も言わないで
「そだねー!」
とあたしに合わせてくれた。
いつも遅刻ギリギリの天音くんには珍しく、今日はもう登校していて、朝から寝てる。
こんなときでも、あたしの隣の席なんだって現実に、少し頭がクラクラした。
席に着いたあたしに気づいたのか、天音くんは顔を上げる。
天音くんの視線を感じて、あたしの左半分は焼けそうなくらい熱くなった。
「笑花?目、大丈夫?」
……大丈夫なワケない。
今朝、一生懸命冷やしたのにまだ真っ赤だ。
おかげで昨日から何も食べれてない。
…声だって枯れてるんだよ。
無視しようとしてるのに鼓動は速くなる…。
「笑花?あのね…、」
「亜美ぃー。今日ね!」
居たたまれなくなって、あたしは天音くんに背を向けて、亜美に話しかけた。