RAIN DROPS -初めての恋-
そんなあたしに対してなのか、「はぁー」と小さなため息を吐いて、天音くんはまた机に向かって寝ていた。
授業中も何度か話しかけてきた天音くんだったけど、
あたしは無視を続けた…。
これ以上傷つかないように自分を守ろうとしてるんだ…。
ごめんね、天音くん…。
でも初めてで、“恋”の終わらせ方なんて知らない…。
無視して、自分の世界から天音くんを消すしか、あたしには思いつかなかった…。
考え事ばっかりのせいからか、あたしの頭は痛かった。
「笑花、次の授業体育だよー?行こう?」
ぼーっとしていたあたしに、亜美が声をかけた。
「あっ、うん!」
今日はグラウンドで男女合同でサッカー。
あたしってば、神様に相当嫌われてるのかな?
絶対に天音くんが目に入っちゃうじゃんか…。
席替えのときに、運を使い果たしちゃったのかな?
ほんとついてない…。