RAIN DROPS -初めての恋-
天音くんは昨日ほど熱はなかったけど、それでもまだダルそうだった。
「お願いだから、
大人しく寝て?」
あたしの願いに天音くんは。
「また手、つないで?」
いつもの上目遣いで言った。
あたしはこの目に弱くて…。
昨日のように、右手と右手をつないだ。
「俺ね?」
天音くんはゆっくり話しはじめた――。
「考え事してたんだ。
…そしたら家に傘忘れて学校に行っちゃってね?
気づいたら風邪引いてた」
「…うん。
…松下先生から聞いたよ…。」
「……余計なことを…。」
天音くんは恥ずかしそうに笑って言った……。