RAIN DROPS -初めての恋-
「倒れたのはね?
センセーから電話があって、笑花来るって…。
慌ててたら、クラクラした。」
「そっか…」
クスクスとあたしは小さく笑った。
今のあたしには慌ててくれただけで、十分だった……。
「…前に、
キスしたの…覚えてる?」
「……うん…」
忘れるワケないでしょ…?
初めてだったんだから……。
「あれね、本気だったよ?」
あたしは天音くんのことを前よりもずっと分かるようになっているつもりでいた…。
近づいてるつもりでいた……。
…なのに…、やっぱり天音くんの言ってることの意味が分からない……。