RAIN DROPS -初めての恋-




けどやっぱり、あたしの顔は熱をもつ。


あたしはそれを隠すために俯いて自分の膝を抱えた…。


逃げるあたしに天音くんはそれでも質問を続ける。



「なんで、姉ちゃんと俺が付き合ってるなんて、思ったの?」

「み…みんなが噂してて…。
仲良さそうだし。
先生は休んだ理由知ってるし、お見舞い頼んでくるから…。
本当なんだろな、って…。」



「で…、みんなの言うこと信じたの?」

天音くんはなぜかクスクス笑い出した。



「…ごめんなさい…」

あたしは俯いたまま思わず謝ってしまった。



「いや?かわいいなと思って」


……やっぱり、天音くんは分からない…。


今のがどうなって“かわいい”になるんだろ…?




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