運命~道なき道~
次の面接でも
自分で何を言っているのか
全然理解できていなくて
「ほんとに落ちた」
って思いました。

合格発表の日
私はついていくという母に
「先に不合格を見つけられたら
 嫌だから
 一人で行く」
といって家を出ました。

時間になって
恐る恐る見てみると
何と合格の文字が!!

何度も何度も見直しました。

母がついていくと言ったのを
断ったことに後悔しました。

そして
初めて私の夢がかないました。

高校に入って
周りのレベルの高さに
圧倒されていました。

みんな何かしら
夢を持っていて
それに向かって走っている。

私は?
と考えた時
本気で目指していたはずの
エレクトーン講師の夢が
なんだか薄くなっている気がしました。

先生とも相談して
私はA大学ではなく
N大学を目指して頑張ることにしました。

そんな私を
一つの夢が
邪魔したのです。

それは
ただの憧れだった
「女優」という夢。

それも
最初はしょーもない理由で
「〇に会いたいから」。

でもいろんなドラマ・舞台を見ているうちに
本気でやりたくなったんです。

私はもともと
ミュージカルをやっていました。
だから
芝居とかダンスとか歌とか
ほんとに大好きなんです。
でもダンスも出来ない
歌も下手だし
芝居も出来てるのかどうか?

結局私には
なにも才能はなかったんです。
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