友誼ゆうぎ〜自分のために鏡みよう〜< 短編集 >
忘れかけていた思い出という名の記憶
私も忘れかけていたんだから
あなただけ覚えていてなんて
都合のいいこと言わないよ。
言わないけどさ。
でもね
もしかして覚えていてくれたら
それは絶対に運命。
「 ねぇ、運命ってさ
自分の都合で言っちゃっていいのかなぁ? 」
「 つゆりん!
何を言ってんの?
運命なんてね
偶然がたまたま重なっただけのことじゃない?
そんなにさぁ
運命なんていうのなら
頻繁にこないわよ!
ってさぁ
私の部屋なのに
何くつろいでんの? 」
私は
はぐみんのベッドに横になって
スマホをいじっていた。
「 へ? 」
「 へ?
じゃないよ。
来るたびに私の許可もなくパジャマに着替えて、
それ私のだからね!
一回貸したら自分のだと思うわけ?
私、つゆりんと生活してないよね?
たまにはさぁ
和玖が来るかもって遠慮したりしないの? 」
「 あっ!
今日、あいちゃんくるん? 」
「 人の彼氏を
あいちゃんって呼ぶな! 」
「 いいじゃん。
だって相月さんなんだからさぁ
あいちゃんでしょ?
で、
今日くるの? 」
「 来ないけど…
もし和玖とのことが終わったら、
つゆりんにも責任あるんだからね!
少しは気をつかってくれよぉ!
頼むよぉ! 」
「 はいはい、
少し気をつかいますぅ!
まっ、二人は終わらないでしょうけどね!
って
お腹すいたぁ〜
はぐみん助けてぇ!! 」
「 あんたねぇ。 」
「 はぐみんの
オムライスが食べたい!
オムライス!
オムライス! 」
「 うるさい!
わかったわよ、
作りますよ、作ればいいんでしょ?
作るから起きて待ってなさい。 」