友誼ゆうぎ〜自分のために鏡みよう〜< 短編集 >
仲良し三人組。
中学から一緒にいるから、
良いことも
悪いことも
すべて知り尽くしている!


そうだった…
昨日までは。



「 私さぁ、
来月結婚するんだ…。
ちょっと急いでいてね。 」


恥ずかしそうに
自分のお腹を触っている。
恋羽。


「 えー、
彼氏いるなんて知らなかったよ…。
そっかぁ…。
おめでとう! 」


「 じゃぁ、私は
恋羽の子供と同級生
頑張ろうかな? 」


仁湖が
意味深なコメントしたと思ったら、


「 じゃぁーん!
私ね…
彼と婚約したんだ。
二人をビックリさせようとしたのにさぁ。
恋羽に負けちゃったよ。 」


仁湖は
満面の微笑みで
婚約指輪を見せてくれた。


二人の幸せそうな顔
私は一人残された気分になった。



なんとなく
二人に会いにくくなっていき、
それでも招待状は届いた。


恋羽を心から…っていう気持ちがないまま、
私は仁湖の隣に座っていた。


私に伝えてなかった
二人への気持ちと、
心からお祝いできない気持ちが
ゴッチャになって…
涙が流れていた。


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