キズナ~私たちを繋ぐもの~
私と『彼』
誰も居ない家の中は静かで寒々しい。
まずはリビングの暖房、次にテレビ。
次々とスイッチをいれていく。
静かなのは好きじゃない。
妙に孤独感を感じて、寂しくなってしまうから。
22時のニュースを告げる音を聞きながらリビングを後にし、メイクを落としてシャワーを浴びる。
一通り流すと少しだけさっぱりした。
パジャマを着こんで、再びリビングに戻る。
付きっぱなしのテレビでは、難しい顔をしたアナウンサーがコメンテーターと話している。
とはいっても視線がそちらを向いているだけで、内容なんか全然頭に入ってきてない。
心の中は自分への問いかけで溢れていた。