キズナ~私たちを繋ぐもの~


「んっ」


そのまま、倒れるようにベッドに押し倒されて、兄の手が探るように私の服をまさぐる。

予想外だった。

否定されるんだと思っていた。

私の気持ちは、気の迷いだと一蹴されるんだと思ってた。


なのに兄は、言葉を挟む隙が無いほど私の唇をむさぼって、体中をその大きな掌でなぞった。


「あっ……」


キスの合間に自然に漏れる声。
まるで自分のものじゃないように遠くに聞こえて。
感覚が、意識が遠くなっていくよう。


そうなの?

お兄ちゃんも、そうなの?

私の事、そんな風に思ってたの?


「ん、あっ……」


兄の手が直に肌に触れる。
お酒の匂いが体内に伝わってきて頭がくらくらする。

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